Past Exhibition
ファッション(狭義)の面白さは、人と服との関係性である。どんな着こなしにしろ、着る側の意思に関係なく、「身につける」という行為を通してスタイルや価値が生成される。一方で人から離れる事で服はどういう客観性を持つのか。距離を置く事で、はじめて人との関係性を理解できるのかもしれない。服飾・被服学の概念に一石を投じるSUZUKIのコンセプチュアルなファッション作品を是非ご高覧頂けたらと思います。
限られた時間にだけ女性になる彼女達。 メイクや服が魔法のように憧れの姿に変え、鏡に写った自分に高揚する。 しかし次第に美への欲求が増していき、羨望や不安、コンプレックスが生まれてくる。 フラストレーションは募り、時には男性でいる事も男性に戻る事も嫌になる。
伝統工芸に身を置きつつ、コンテンポラリーという情報の洪水と急流のなかで、先入観やカテゴライズの制約を受け、アーティストとしてもがきながら創作し続ける姿と実作品のリアルを今回の展示で体感して頂けたらと思います。